現実ブログに書かれていることは既に起きたことである
「明日、私は学校を早退するとか休むとか、そういうことを未来ブログに書いてみて」
「はい!?」
いきなりのことでわたしは大声を出してしまった。
「こえ、大きいってば」
カコに注意されて、私はすぐ口を閉じた。クラスのみんなも私たちに気づいたが、あの二人またやっているよという空気で、無視された。
「静かにしてよ、もう」
カコに促されて、私は手を口に寄せて、しばらく黙った。
カコのやりたいことがなんとなくわかった。ただカコは休みたいだけで、私は、カコが休むという未来ブログを書いて、と持ちかけられたのだ。
自分で書いたら、なんだか、悪い気がするから私に頼む、その算段のようだ。つまり、カコはくだらない理由を欲しがって、休みたがっていたのだ。
「カーコー、それって、ただ休みたいだけじゃないの?」
「……バレた?」
カコは図星と言わんばかりに、笑いながら答えた。
「だって、こういうことでもないかぎり、休めないもん」
「あんたね、いつもそうやって、休んでるじゃない?」
「いいでしょう。なんかただ休むだけじゃ罪悪感あるから」
「で、わたしが書いたら休む理由になる?」
「そそ」
「……はあ」
カコのやりたいことはよくわからないけど、未来ブログでカコが休むって書いたら、罪悪感なく休めることだけはわかった。
「おねがーい」
「……わかった。一度だけね」
「わーい、ありがとう、未来」
カコはステキな笑顔を見せて、わたしに微笑みかける。ホント、天真爛漫な笑顔だった。
「はい!?」
いきなりのことでわたしは大声を出してしまった。
「こえ、大きいってば」
カコに注意されて、私はすぐ口を閉じた。クラスのみんなも私たちに気づいたが、あの二人またやっているよという空気で、無視された。
「静かにしてよ、もう」
カコに促されて、私は手を口に寄せて、しばらく黙った。
カコのやりたいことがなんとなくわかった。ただカコは休みたいだけで、私は、カコが休むという未来ブログを書いて、と持ちかけられたのだ。
自分で書いたら、なんだか、悪い気がするから私に頼む、その算段のようだ。つまり、カコはくだらない理由を欲しがって、休みたがっていたのだ。
「カーコー、それって、ただ休みたいだけじゃないの?」
「……バレた?」
カコは図星と言わんばかりに、笑いながら答えた。
「だって、こういうことでもないかぎり、休めないもん」
「あんたね、いつもそうやって、休んでるじゃない?」
「いいでしょう。なんかただ休むだけじゃ罪悪感あるから」
「で、わたしが書いたら休む理由になる?」
「そそ」
「……はあ」
カコのやりたいことはよくわからないけど、未来ブログでカコが休むって書いたら、罪悪感なく休めることだけはわかった。
「おねがーい」
「……わかった。一度だけね」
「わーい、ありがとう、未来」
カコはステキな笑顔を見せて、わたしに微笑みかける。ホント、天真爛漫な笑顔だった。
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プロフ
名前:
上村未来(ミキ)
年齢:
32
性別:
女性
誕生日:
1991/11/05
職業:
高校二年生
趣味:
ケータイイジリ
ブログの紹介:
この現実ブログは私が持つ、“未来ブログ”についてまとめたブログ。
“未来ブログ”は、親友のカコに頼まれて、書くことになった。すると、“未来ブログ”で書いたことが次々と現実で起こるようになってしまった!
“未来ブログ”は、親友のカコに頼まれて、書くことになった。すると、“未来ブログ”で書いたことが次々と現実で起こるようになってしまった!
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