現実ブログに書かれていることは既に起きたことである
夜遅くまで渋滞に巻き込まれて、家に帰ったのが五月七日の未明だった。車の中はよく眠れなくて、車酔いもあって、とにかく気分が悪かった。
朝、フトンを見たら、すぐ横になれるコンディションで、登校していた。頭がふわふわしている中、二年二組の教室へと入ると、オトコのコの声がした。
「ミキ」
私に声をかけてきたのはクラスメイトのクボスケだった。
クボスケは友達というよりもいいクラスメイトで、男子の中では比較的話しやすい。でも、コレといって、特徴がなく、顔も忘れられやすい。私も度々クボスケという名前しか覚えていなくて、クボスケの顔や声なんかは記憶の外だ。
「なぁにぃー、クーボー。私ちょい眠い」
ゴールデンウィーク明けで頭がボーとしていた私はそんな返事をし、クボスケとの会話を拒否した。
「ちょっとおきてくれないか?」
「いや」
「聞き流してくれてもいいから」
「はいはい、わかった」
本当はクボスケの話は聞き流していた。頭が働かない脳で話も何もできない。じわーと脳に広がる微熱が、とても気持ちよかった。
でも、そんな微熱を取り払う言葉が、彼の口から放たれた。
「未来ブログ」
その言葉を聴いた瞬間、私の脳は起きあがった。二人しか知らないはずの未来ブログがこのクラスで広がったことに驚いたのだ。
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プロフ
名前:
上村未来(ミキ)
年齢:
32
性別:
女性
誕生日:
1991/11/05
職業:
高校二年生
趣味:
ケータイイジリ
ブログの紹介:
この現実ブログは私が持つ、“未来ブログ”についてまとめたブログ。
“未来ブログ”は、親友のカコに頼まれて、書くことになった。すると、“未来ブログ”で書いたことが次々と現実で起こるようになってしまった!
“未来ブログ”は、親友のカコに頼まれて、書くことになった。すると、“未来ブログ”で書いたことが次々と現実で起こるようになってしまった!
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